1987年生まれ、岡山県総社市出身。2005年岡山県立総社南高校卒。2006年Teens’Music Festivalに出場したのをきっかけに2008年に歌手としてデビュー。「第25回国民文化祭2010」のイメージソングに起用されるなど、全国で活躍中。

『泣きたいときには・・・まきちゃんぐ』。歌手「まきちゃんぐ」のオフィシャルHPにはそんな言葉が綴られている。類稀なる歌唱力、その美声にのって響くメッセージ性の強い歌。聴いていると思わず涙が出そうなほどせつなくなる、まきちゃんぐは、聞き手をそんな気持ちにさせてくれる歌手である。まきちゃんぐは岡山県総社市出身の二四歳、現在全国を飛び回っている人気のシンガーソングライターだ。小学校から中学校まで合唱団に所属し、高校からはバンドを組んで活動を続けていた。ヤマハティーンズ・ミュージック・フェスティバル全国大会に中四国代表で出場したのをきっかけに、二〇〇八年「ハニー」でデビュー。ワンマンツアーをコンスタントに行い、現在も着実に観客動員数を増やしており、第二五回国民文化祭「岡山2010」のイメージソングに『愛の雫』が起用されるほどの実力派として、岡山のみならず全国でその存在を知らしめている。そんな彼女も、大会でスカウトされるまではまさか自分がデビューするなんて考えもしていなかったという。「小学生ぐらいの頃、ポエムみたいなものを書いたことがある方ってけっこういると思うんですよ。私がやっているのはそれが人よりちょっと上手くできるだけ。」と自身の活動を表現するまきちゃんぐ。考えた歌詞にメロディーをのせて歌うこと。それは彼女にとっては特別なことではないのかもしれない。歌に限らず普段のトークでも、自分を飾ることなく自然体。だからこそ、そのメッセージは人々の心に響きやすく、共感を抱くファンも多い。「大好きなことの延長線上に、歌手というかたちがあった。」と言う彼女だが、自己満足で終わることはない、プロとしての顔がそこにはあった。今は主観的にも相対的にも納得できることがしたい、と力強く語る。「期待のすべてには応えられないかもしれないけれど、それでも満足感を与えていきたい。欲しいと言われるものを与えるのは簡単だと思う。でも、それにビックリやドキドキはあんまりないですよね。待ってくれている方々には、予想を裏切るくらい良いものを聴いてもらいたいんです。」と真剣な眼差しで語るまきちゃんぐ。自身の経験や想いを曲にし続けてきた彼女は、音楽を志す若者に向けて「自分の好きなことをやめずに、ただ続けてください。」とメッセージを送ってくれた。自然体であるからこそ相手に届く、そんな歌手である彼女の存在は、彼らにとっても大きな目標となるだろう。オカヤマアワード創設に対しては、「岡山出身の著名人の大半がわざわざ自分の出身地を明かさない。隠している訳ではないと思うのですが、たぶん自分で「岡山が好き」って意識してないんだと思います。私は岡山が好きで、ライブでも岡山出身ということをよく話します。これって郷土愛の現れなんです。オカヤマアワードの開催をかさね認知度を上げていくことで、岡山出身者は地元を誇らしく思うはず。それが郷土愛を意識する人が増えるきっかけとなっていけば、とても素敵なことだと思います。」と語ってくれた。自身の経験を凝縮して歌詞にし、鮮やかで切ないメロディーにのせて発信する。全国の若手アーティストの中でもひと際輝きを放つ彼女の活躍から、今後も目が離せない。