1974年生まれ、岡山市出身。岡山関西高校卒業後、神戸のイタリアンレストランで修行。その後本場イタリアフィレンチェで更に腕を磨いた。帰国後東京のイタリアンレストランで勤務した後、2001年リストランテ ステリーナを岡山市でオープン。現在は高校家政科での料理指導も行っている。

昨年開催された第一回オカヤマアワードで建築・商業建築部門を受賞した渋谷竜司氏。今年は建築・インテリアのプロダクツ部門を受賞した。そして昨年の受賞以降、受注が飛躍的に増えるなど全国的に知名度を持つブランドとなり、また多数の物件を手掛けたことが評価され遂にベスト・オブ・ザ・イヤー2011『大賞』を獲得したのだ。 渋谷氏が代表を務める『イールドインテリアプロダクツ(以下イールド)』は住宅や店舗設計、そしてインテリアデザインからリノベーションまで幅広く手掛ける空間演出のデザインプロダクト集団。岡山市楢津の自然に囲まれた山間にある自社工場から生み出される家具を中心に、素材の持ち味を活かしたデザインで全国的な注目を集めている。もともと家具製作からスタートした同社は、ソファや椅子、そしてテーブルなど暮らしの中に溶け込むプロダクトデザインで人気となり、木の質感を最大限に活かした仕上がりが魅力。「僕たちが作ったモノが空間にさり気なく存在し、そして自然とライフスタイルに溶け込んでいくことが理想です」と語る渋谷氏が提供する家具は、使えば使うほど愛着の湧いてくるモノばかり。緻密に計算された図面をもとに職人が丁寧に作り上げていくことで、手作業の暖かみを残しながら工業製品としての価値を高めているのだ。 そのデザイン力で岡山の人気店には必ずと言っていいほど同社のインテリアや空間演出が用いられており、今年飲食カフェ部門を受賞した桒原氏の『チャノマカフェ』と『マーゴカフェ』の店舗設計とインテリアデザインや旅館部門受賞の尾高氏が経営する『湯郷観光ホテル かつらぎ』のバーの椅子にもイールドのプロダクツが使用されている。また楢津にあるショールームとは別にアンテナショップを2010年から奉還町にも展開し、家具だけでなくイールドがセレクトしたインテリアグッズ、そして地元作家クリエイターの作品を積極的に取り扱うなど、同社が目指す豊かな暮らしの在り方を発信している。 「昨年のオカヤマアワードを通して受賞者同士の繋がりが生まれ、多くの知識や刺激を得ることでイールドが目指す今後の目標を明確に持てる様になってきた」渋谷氏は昨年オカヤマアワードで栄誉賞を受賞した瀬戸内市出身の世界的なインテリアデザイナー片山正通氏との交流が増えたことでも刺激を受け、今後東京などの都市圏での展開も目指していく。そして更には世界へと自分たちが作り上げたプロダクトを発信していきたいとの熱い思いで日々の製作に取り組んでいるのだ。 同社がスタートして九年が経ち、来年で十周年を迎える。当時二人から始まったイールドは現在十二人となり、イールドが目指す形を共有しながら業務に取り組んでいるのだ。その過程で各々が作り上げるモノの価値を高め、「デザインのある暮らしを選びたい」「生活の中にもっと長く使えるモノを取り入れたい」という顧客の思いを実現するために、プロダクトの質をこれからも向上させていく。そして将来的には、衣・食・住の全てに関わるインテリアをトータルコーディネートすることで利用者の感性に響く暮らしを提供し、生活を豊かにする新しい価値を見い出していきたいと夢を語る。