1911年生まれ、岡山市出身。明治大学商科専門部を卒業後、当時の中華民国・天津で洋服店に勤務し、戦後からはファッションメーカー・レウナンで従事した。そして1951年に独立し、「VAN」ブランドとして知られる(株)ヴァンヂャケットを創業。2005年に肺炎のため東京都青梅市の病院で死去している。

今年生誕百周年を迎えた『ヴァンヂャケット』創業者、石津謙介氏は日本の男性ファッション文化に革命をもたらした人物だ。東京オリンピック日本代表団や初代新幹線乗務員の制服など、誰もが見た事のある数多くのユニフォームを手掛けてきた。また当時石津氏が提唱したブレザーとボタンダウンシャツをベースとした『アイビールック』は、若者を中心に爆発的な人気を呼んだ。石津氏の凄さはライフスタイルまで変える影響力を持っていたこと。「ファッションとは衣食住、ライフスタイル全般のことである」という石津氏の考えが、現在のファッションカルチャーシーンの基礎を築いてきた。